列車の切符を買いに行く冒険
チェンマイ2日目の朝。
排気ガスでガサガサになった声で
宿のおネェさんに挨拶すると
『この後のご予定はきまってるの?(^^)』
と声をかけられる。
『チェンマイの街なかだけだと勿体無いですよ。
この辺には少数民族の村もいっぱいあるしね。
よかったらツアーをご提案しますけど』
うん。
ツアーに申し込めば山奥の
『電気も水道も無いような村で一泊ホームステイ』
出来るような事が書いてあり、何だか魅力的でいい感じがする。
昨日、夜の街歩きのついでに、旅行会社で幾つかのツアープランを見せてもらった。
そして、どこの会社で申し込んでもだいたい内容は同じみたい。
その内容は
『早朝、ホテルまでお迎えにあがります!
まずはゾウさんに乗って山道を行きますよ(^o^)。
山の中には滝や川があって泳げますよ!
なんと温泉の川もありますよ!
レストランでのランチ付きです(ブッフェです)。
その後
首長族の村に行きます(^^)
その後アカ族の村で一泊します(^^)
翌朝村で朝食の後、お泊まりのホテルまでお送りします!
バラバラに行くより絶対効率良くてお得です〜!』
みたいな感じ。
そして、パンフレットには
ゾウさん🐘🐘🐘に乗ってピース✌️してたり、
川にイカダを浮かべてニコニコしてる
ヤングな白人バックパッカーズの写真が…。
うーん、地味な三十路半ばの東洋人が1人で参加してこの
#︎⃣ウェーイ\(^o^)/
な感じに着いて行ける気がしない。
確かに安くて効率は良くても
どうしても、
どうしてか、どうしても
あんまり心に残らない。
やっぱり連れてかれる感じがイヤなのかな。
あと、例え選んだモノがどんなに不味くとも、
わたしは
食事は
自分で選んだモノを、
自分で選んだ時間に
食べたい!!!!(>人<;)
そして大概のブッフェは、不味い!!
うううん、ツアーに参加しても
得られるメリットより感じるストレスの方がほぼ間違いなく大きい。
一泊ぐらい民族村ホームステイ頼んでみようかなと思ってた気持ちは、パンフレットを説明されてるうちにみるみる萎んでた。
だから、宿のおネェさんに誘われたのも乗り気にはなれない。
『や、取り敢えず今日は28日のバンコク行きの列車のチケットを取りに行かなきゃいけないんです。
そのあとの事はまたあとで考えるわね。』
と言うと
スタッフのおネェさんは
『あら、列車の駅はちょっと町はずれですよぉ。
申し込んでくれればわたしが列車の切符を取っておいてあげます〜。
往復する時間と駅までの交通費と手間が勿体無いじゃ無いですかぁ。』
とおっしゃる。
うーん、そうか駅は遠いのか、
それでもわたしは
自分で列車の切符を取りたい。
例え手数料より駅までの交通費が高くても。
なんていうか、そういう手続きをひとつひとつ自分でやっていく事が、わかっていく事が、旅なんだよね、、、。
親切な誘いを振り切って、わたしは駅へのソンテウ(乗り合いタクシー)を捕まえた。
何台か値段を聞いて安くて親切そうなドライバーの車を選ぶ。
自分で捕まえたソンテウが走り出すとそれだけでワクワクする。
この赤いのがソンテウ。
こういうひとつひとつが、旅なんだよね…
地元の人にとっては取るに足ら無い事なんだろうけど。
列車の切符を買いに行くだけでも小さな冒険気分なんだ〜〜‼️
トゥクトゥクの前座席がピンクのプラスチック椅子なのが、可愛いぞ。
旅するという事は
移動手段を積み重ねていくことなんだな。
『移動する』ってことなんだな。
移動しないと!
自分で、移動しないと!
って。
駅に着いた〜
バンコクまでの夜行列車の切符は窓口で簡単に買えた。
受け付けのお姉さんは日本並みにしごく真面目で親切。
ずらずら行列に並ばなくても良いんだね!
インドやロシアで切符を買うのとは全然違った(笑)。
タイ人はあまり夜行列車は使わないらしく、列車はほぼほぼ、旅行者用らしいです。
売り切れも前日までならだいたい大丈夫らしい。
インドやロシアの列車とは違うんだね(^o^,)!
駅の周りにはたくさんレストランやコンビニもあるから
列車に乗り込む前にここらでゴハンを食べて
コンビニでオヤツを買おう。(^o^)
オヤツの下見。寿司味チップス?!
おいしそうな、サ ソ ドイッチ(笑)
こうやって移動の(ごはんの)事を考えるとイキイキと心が弾む。
駅のホーム
バンコク行きはバスもあるし、バスの方が安いらしいけど、
バスはよく荷物が盗難に遭うとかスリがいるとか聴くのと(スリは列車にもいるかもしれないが)
バンコクでは駅前のホテルのロビーで、日本からくる人達と待ち合わせ(^o^)なので
夜行列車にしました。
それに、夜行列車のほうがバスより旅情があるし。
うんうん。
やっぱりツアーより、自分で移動して、失敗しても良いから行き先も決めよう。
そう思いながら
駅から次の目的地へのソンテウを捕まえたのでした。