ルアンパバーンの天才に恋して。
バンコクで時間があり、
いい感じのWi-Fi環境もあるので、
ラオスで書きかけてた日記をアップしときます。
はやラオスも5泊目。
しかも今回はルアンパバーンにしか滞在せず。
(前回はもっとラオス北部も歩いたので)
さばぃでぃー。
のんびーりした(ねっちょりとした)抑揚のあるこの挨拶もすっかりお馴染み状態です。
わたしが今回、ラオス・ルアンパバーンに帰ってきたのには理由がありました。
わたしは、4年前のルアンパバーンで出会って以来、ずーっと、
忘れられないお方がありました。
この方です!
ルアンパバーン、ナイトマーケットの天才おばさん。
(ルアンパバーン ナイトマーケット 天才 おばさん)とかで適当に検索するとヒットする。
皆んな、気づいてるんだなぁ…
ルアンパバーンのナイトマーケットの天才おばさんは。
なんだかおかしな手作り人形を
このお土産物市で売っている、
少数民族出身の方なんですが…!
だって作品がこんな感じ。
ばーん
↑たましい?
ぎゃー!やばい(最高)
どーん!
どどーん!
すごいよ!(歓喜)
こわいよ!(畏怖)
どうですか。
つたわりますか!
このビリビリ来る感じ。
メコン川に住んでるんだろうな
ラオスの精霊や、伝説に出てくるキャラクターを天才おばさんなりに解釈するとこうなるようです。
ただヘンテコリンなだけじゃなくて、神がかってるよなぁ。
ひこうき…らしいです。
ナチュラルなすごみがありますよね。
これぞ天性の才能。
4年前に来た時に、祭りの夜店気分でナイトマーケットをぶらぶらしていて、
このおばちゃんの店の前に来た途端、
あまりの作品の『ホンモノのオーラ』に雷をくらって、店の前に座り込んでしまったのですよ。
ラオスの伝統的な織物や民芸品やラオスコーヒーなど普通のお土産が並ぶナイトマーケットの中で、彼女のお店は明らかに異彩を放っていました。
(わかる人にしか伝わらない異彩かもしれないけど)
いわゆるアウトサイダー・アート系(アートブリュトとも言われる)のアーティストと言えると思うんですが、
えもいわれぬ狂気と生命力にわたしは萌えまくり。
(僧侶ォ…脚…!)
あの時も2回に分けて通って、ほぼほぼ、作品を買い占めてしまったんです。
このおばちゃんは間違いなく天才だー。
技術的にはうまいのか雑なのかよくわからない。
でも、しっかりと綿が詰められて自立する動物の造形には、普段間近で生き物を見慣れている人ならではの、観察眼やリアリティを感じさせられる。
アタマが二つあったり、身体が分裂してたり、シュールで可愛く、天然の凄みを感じさせるオーラがあるのが彼女の作品。
ひっくり返すとアタマがもう一つある。
おばちゃんは『とぅーヘェーッド』と独特のなまりのある英単語で説明してくれます。
(裏返し)
『オトサン、オカサン、コドモー』
『ニマンゴセン!』など、ごく簡単な日本語も理解されてますが、基本的に英語も単語程度だけです。
日本語を知ってるところからも察せられるように
天才おばちゃんの作品は妙に
日本人旅行者の心の琴線に触れるらしく
(ルアンパバーン ナイトマーケット 天才)とかで検索すると、
結構この天才おばさんの人形がヒットする。
長きにわたって活動されてるうちに旅人の間で評判になってきてるのか
ブロガーさんによっては
「変な人形を作る人が居るらしい」と
あらかじめこの天才おばさんの存在の情報を持ってから
ルアンパバーンへ行ってる人までいる。
どうやら日本の雑誌にも取り上げられた事があるっぽい。
(雑誌の切り抜き写真的なものがクリアファイルにペラっと入って店の前に置いてある。)
取材!先を越されたぁー!
実は作品を好きすぎて、どんな環境で作っているのか知りたくなり
『出来たら、お家を見せてください…』とお願いしたのですが断られちゃいました。
失礼な事を言ってしまっただろうか。
ラオスには主たる宗教の仏教の他に、精霊の存在やシャーマンが今も信じられているそうなのでこの方もある種の神がかりなのかも。
この天才おばさんご自身の雰囲気というかキャラクターも何となく変わってるというか、ただモノでないというか、アウトサイダーな感じの人で、
(一見ふつうの素朴なおばさんなのですが)
天才ならではのおおらかさやチャーミングさがあり
わたしは本当にファンなのです。
ラオス、なんだかんだで来るのに結構なお金も労力もがかかるんだけど
(作品はひとつ300円くらいだけど飛行機代や日本に送った送料も考えると、万札何枚か飛んでる!)
それでも来てしまうのは
もう、こういうのって『恋は盲目』みたいな感じなんじゃないかな。
作品みれたら、苦労が吹っ飛ぶし、
離れてしまうと、度々すごくきになる。
いてもたってもいられなくて
相手は遠いラオスにいるというのに
(≧ ≦)
憧れの天才様とツーショットできて嬉しい。
わたしはぜんぜん恋愛方面にパワーが出ないので、そういう本能が全部、天才への敬意や芸術への執着で消費されてる気がします。。。
出会ってしまったからには、会いに行きたい。
わたしはこの世で
天才が、なにより好きなんだな。
(余談になりますがわたしはアウトサイダー・アートが本当に好きで、無料配布のフリーペーパー『流星』というのを発行していました。
http://www4.airnet.ne.jp/fumble/ryusei_web/about.html
↑ここから読めます。人形特集はまだ在庫あり
いまは発行休止状態ですが…
本当に好きなのでまたアウトサイダーアートについてはちゃんと書こうかなぁ。)
天才おばさんネタ つづくかも。
でも、舞い上がってしまってあまり聞きたい事もきけず、
今思えば少しは片言でもラオス語を(歩き方に乗ってる程度でも)覚えていけばよかった。
好きってアピールするだけでなくてもっとちゃんとコミュニケーション取る方法があったのではないかと、反省もしてる。